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世界禁煙デー

薬&健康情報

5月31日は世界保健機構(WHO)が定める「世界禁煙デー」です。また、厚生労働省では、5月31日から6月6日までを「禁煙週間」と定め、禁煙および受動喫煙防止の普及啓発をおこなっています。

今年度は、受動喫煙による健康への悪影響から人々を守ることを目的として、「2020年、受動喫煙のない社会を目指して~たばこの煙から子ども達をまもろう~」を禁煙週間のテーマとし、禁煙および受動喫煙防止を積極的におこなうことを呼びかけています。

子どもが受動喫煙から受ける健康被害は、妊娠中からすでに始まり、妊婦への影響としては、流産や早産のリスクが高まることが知られています。

胎児の発育にも悪影響があり、出生時の体重が、喫煙しない母親から生まれた子どもよりも平均142g 低くなる傾向があります。しかも、子宮内発育遅延になる確率は約2倍、低出生体重児が産まれる頻度は約1.6 倍も高くなります。

つまり、喫煙によって妊娠中から妊婦と胎児は危険にさらされ、発育の妨げになっている可能性があります。タバコを吸っていても、妊娠がわかった時点で禁煙するという女性は少なくありません。しかし、妊娠がわかる前の妊娠初期には、すでに胎児は受動喫煙の危険にさらされていることを考えると、妊娠前から禁煙することが望ましいでしょう。子どもがほしいと思った時から、夫や家族、職場の人に、禁煙を相談してみましょう。

子どもの受動喫煙による健康被害は、乳幼児突然死症候群(SIDS)、呼吸器症状(せき、たん、息切れなど)・気管支炎、肺炎、中耳炎などです。なかでもSIDSは、それまで元気だった赤ちゃんが突然死亡してしまう病気です。タバコはSIDSのリスク因子であり、父親と母親が喫煙者である場合は、リスクが5.77倍になるといわれています。

タバコを吸うことで、こんなにもあなたの子どもの健康を奪っているのです。子どもの健康と将来を守るため、禁煙を考えましょう。